ULSTEINは極地探検クルーズ船National Geographic Enduranceを引き渡し

北極圏をスタイリッシュに探索

ノルウェーのUlstein Verftは、象徴的なULSTEIN X-BOW®デザインを特徴とする、目を引く極地探検クルーズ船National Geographic EnduranceをLindblad ExpeditionsHoldings、Inc.に引き渡しました。National GeographicEnduranceは、Ulstein VerftによってLindbladのために建造される2隻の姉妹船の第一船です。CADMATICソフトウェアは、船殻と艤装のすべての基本設計と詳細設計に使用されました。

船舶の鋼材の切断は、2018年1月5日に開始されました。このクルーズ船は2019年12月7日に進水し、2020年2月17日に海上試験が成功裏に実施された後、最終建造段階が始まり、2020年3月16日に正式にLindbladに引き渡されました。

National Geographic Enduranceは、Lindblad Expeditionsの最初の極地用新造船です。これは、Polar Class 5の資格を得ており、「複数年溶けない氷も含む可能性はあるが主に夏までに溶けきる一年氷が見られる海での通年の運航」を可能にします。この船を使えば極地への進出が可能になります。この船の名前
は、20世紀初頭に3つの遠征隊を南ULSTEIN X-BOW®の詳細ULSTEINX-BOW®コンセプトは2005年に生まれました。X-BOWはテーパーのある船舶前部形状で、従来と異なる断面角度、異なるボリューム分布です。船首は小さな波を貫通し、大洋でのピッチングと船首の衝撃荷重を軽減します。
X-BOW®は、従来の球根状の船首形状と比較して、排水量が大きく、表面全体に力をより均等に分散します。これにより、悪天候時でも船の安定性が向上し、乗客と乗員の快適性が向上します。現在、この船首を採用した100隻以上の船舶が世界中で建造中または運航されています。
極に導いたアイルランドの南極探検家サー・アーネスト・ヘンリー・シャクルトンが使用したEnduranceにちなんで名付けられました。

船の乗客は船のどこからでも外部環境にアクセスできます。その革新的な探査船積載システムを使えば、特殊な北極環境の探索において迅速かつ安全に上陸することができます。

National Geographic EnduranceのCADMATIC 3Dモデル画像。

National Geographic EnduranceのCADMATIC 3Dモデル画像。

X-BOW®は、その設計のキーです

特許を取得したクルーズ船のX-BOW®は、その設計のキーです;表面全体に力をより均等に分散するために、より大きな排水量を有します。強力な波切り運動で、悪条件でもスムーズな乗り心地を実現し、デッキ上への飛沫を減らして優れた観察性能を実現します。これにより、船は遠方への冒険に最適です。

印象的なクルーズ船の製品ラインナ ップ

ULSTEINは長年にわたり、オフショアおよび特殊船の革新的な設計で名を馳せてきました。画期的なX-BOW®のおかげでデザインが際立っています。最近では、印象的なデザインのクルーズ船製品ラインナップも構築されており、ULSTEINデザインのいくつかの遠征クルーズ船の建造プロジェクトが現在、さまざまな場所で進行中です。

最近の建造例の1つは、Greg Mortimerです。これは、2019年にChina Merchants Heavy IndustryからSunStone Ships Inc.に引き渡されました。この船はULSTEIN CX103デザインを特徴としており、AuroraExpeditionsによって運航されています。これは、ULSTEINX-BOW®デザイ2019年に納入されたGreg Mortimer
は、ULSTEINX-BOW®デザインを採用した最初の探査船でした。ンを採用した最初の遠征船でした。
CADMATIC Hull
は船級向け船体基本構造図面の生成、CADMATIC Outfittingは船舶の一部の主要機器の設計にそれぞれ使用されました。姉妹船Sylvia Earleは2021年に完工予定です。

2019年に納入されたGreg Mortimerは、ULSTEINX-BOW®デザインを採用した最初の探査船でした。

2019年に納入されたGreg Mortimerは、ULSTEINX-BOW®デザインを採用した最初の探査船でした。

1995年以来のCADMATICユーザー

ULSTEINは、1995年からCADMATICソフトウェアのユーザーです。ULSTEINの船体構造責任者であるシニアプリンシパルエンジニアのBørulf Lefdal氏は、当時、配管アイソメ図とNC曲げ機の間のリンクを開発することで、CADMATICを使用して配管生産を最適化することから始めました。

「これは、CADMATICを採用することによって達成した多くのメリットの1つでした。また、船殻構造生産のためのブロック図や生産書類も作成しました。船殻と機装(配管)の詳細設計から始まりましたが、数年以内に基本計画、鉄艤品、および電気部品の設計も開始しました。」とLefdal氏は言います。

現在、ULSTEINはCADMATICを概念設計の一部、基本設計、詳細設計、船体構造、機関、配管、電気設備、鉄艤品、居住区、HVACシステムなど、幅広い設計分野に使用しています。

ULSTEINの船殻構造の責任者であるBørulf Lefdalは、長年に渡ってULSTEINでCADMATICソフトウェアの使用がどのように発展してきたかを直接体験してきました。

ULSTEINの船殻構造の責任者であるBørulf Lefdalは、長年に渡ってULSTEINでCADMATICソフトウェアの使用がどのように発展してきたかを直接体験してきました。

Useful features and advantages

Børulfは、CADMATICには多くの便利な機能と利点があると指摘してますが、中でもeBrowserについては特に言及したいと感じています。「eBrowserは強力で使いやすいインターフェース。 概念設計全体、基本設計や詳細設計だけでなく、購入部門、営業部門、生産部門でも使用されます。」彼はまた、CADMATIC Co-Designer による分散設計プロジェクト(異なる場所にいる設計チームによる同時設計)の管理がULSTEINにとって重要であったことも指摘しています。「HDXサーバーとCOSサーバーで分散型エンジニアリングが出来
たことは重要でした。J&J Marine DesignやSolution(スロバキア)、Forss Marine(ロシア)、NiesternSander Scheepsbouw BV、そして自社のUlstein Polandなどの他のCADMATICユーザーとのリンクを構築しました。」とBørulfは説明します。

「eBrowserは強力で使いやすいインターフェース。 概念設計全体、基本設計や詳細設計だけでなく、購入部門、営業部門、生産部門でも使用されます。」

National Geographic Endurance
主要目
• 長さ: 124.4 m
• 型幅: 21 m
• 載貨重量: 約1,250 トン
• 喫水(最大): 約5.3 m
• 船速(最大): 17.3 ノット
• 定員: 260 人
• 旅客数: 126 人
• 乗組員数: 112 人
• 予備数: 22 人