電気設計と3Dモデリングの融合が収益を向上

造船所によっては電気設計を、船体構造設計や艤装設計などの主要な設計分野のアドオンと考えることがまだ一般的なようです。そのため、他の船舶設計プロジェクトとは別に、外注して横のつながりがない分野として完成させることが多いのです。造船所は、電気設計を他の船舶設計と統合することで、効率を大幅に向上させることができます。そのためには、下請け業者の仕事を統合し、誰がどの仕事を担当するのかを明確にする必要があるかもしれませんが、努力する価値はあるでしょう。

現在、多くの造船所では、船舶の設計プロジェクトにおける電気設計の取り扱いについて、我慢できるレベルの非効率さに耐えているのが現状です。これは、サプライヤーからの情報不足、プロジェクトの進捗状況の把握や効率的な変更管理ができないといった形で現れることが多いようです。

電気関係の下請け会社からの変更は、予期せず直前になってしまうことが多く、そうなると船の設計をさらに変更しなければならなくなります。

しかし、電気設計者から、ただでさえ狭い設計に「さらに25台の電気キャビネットのスペースを確保する必要がある」と言われたら、たまったものではありません。変更が必要な範囲によっては、最悪の場合、デリバリー日にまで影響が及ぶこともあります。このような事態を避けるためには、船舶設計の初期段階から電気設計を含むすべての分野を統合する設計手法が理想的です。

船舶設計や造船が進化するにつれて、異なる設計段階や分野間の統合が進んでいます。これまで電気設計は、そのルーツが2次元であることや、外部のターンキーサプライヤーやサブコントラクターが電気設計を別途行ってきたこともあり、ほとんど冷遇されてきました。

統合されたデザインアプローチには大きな利点がある

しかし、電気設計を統合的な設計手法の一部として取り入れることは理にかなっており、そのメリットは非常に大きいと言えます。造船所はこの点で、電気設計のサプライヤーにもっと期待すべきです。

回路図、ダイアグラム、配置図、電気機器、配電盤、キャビネットなどの電気関連ドキュメントをすべて3Dモデルにリンクすることが可能です。また、生産情報、サプライヤーデータ、PLM/PDM/ERPデータを連携させる余地もあります。このアプローチにより、プロジェクトのドキュメントや情報は常に最新で、3Dモデルと同期しているため、時間とミスの多い手作業によるチェックが不要になります。

統合的なアプローチにより、設計プロジェクトは土壇場でのサプライズや遅延が発生することなく、コントロールされた状態を保つことができます。また、設計変更に伴うドキュメントやモデルの手動更新に伴うヒューマンエラーを排除し、品質を向上させることができます。つまり、収益が改善されるのです。

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