常石造船、3カ国の拠点で協調設計体制

370人が3D設計CADMATIC利用

この記事は最初に2023年10月6日にKaiji Press Onlineによって公開されました。

常石造船は、キャドマティック社の3D造船設計システム「CADMATIC」(Hull、Outfitting、Electric)をグループ内で計370ユーザーが活用していることを明らかにした。同社は常石本社の他にフィリピンと中国にも設計事務所と生産拠点を持つが、各設計拠点がリアルタイムで連携して設計業務を行うため、設計のデジタル化を進めており、さらに製造現場でも設計データの活用を広げている。 2日にビジネス向けSNSのリンクトイン(LinkedIn)で利用概況を明らかにした。キャドマティック社の3D設計システムとして、船殻設計用の「CADMATIC Hull」、艤装用「CADMATIC Outfitting」、電気用「CADMATIC Electric」の社内のユーザ数が370となった。また3Dモデルデータを生産現場でも活用する際などに用いる情報管理システムの「eGo」「eShare」「eBrowser」は230ユーザーとなった。 常石造船は現在、国内の設計本部のほかに、フィリピン・セブ、中国・上海、中国・秀山にも設計子会社を持ち、計4拠点で設計業務を行っている。デジタル技術を活用することで、これら各拠点が連携して同時並行で作業できるコンカレント設計体制を構築しており、設計業務をオンラインで運用し、図面を3D化することで、リアルタイムでの設計指示や各担当者の進捗把握を行っている。 また製造現場でも3D設計データをタブレット端末で確認する作業への移行を進めている。